「知り合いの会社の高額査定を信じた結果」~空き家売却のリアルな話~
不動産を売却する際、最初に設定する「売り出し価格」は、その後の成約を大きく左右する非常に重要な要素です。しかし、根拠のない高額な査定価格をベースに売り出してしまうと、売却機会を大きく逃してしまうことがあります。今回は、知人の会社が出した高額査定を信じて苦戦された売主様の実体験と、当社がどう向き合い、解決へと導いたのか、そのストーリーをお届けします。
ご相談に来られた売主様は、当初、お知り合いの不動産会社に専任媒介で売却を依頼されていました。「駅近」という立地条件から高い査定額が提示されたものと思われ、売主様もその価格を信じて販売をスタートされたそうです。
しかし、実際の物件には大きな課題が2つありました。1つ目は、車移動がメインの地域なのに「駐車場がない」こと。2つ目は、「隣地の雑木林からの越境問題」です。管理されていない隣地の木々が敷地内へ大きく枝を伸ばしており、日当たりを遮るだけでなく落葉による雨どいのつまりや、枝による建物の破損、害虫発生等もあり、内覧に来た購入希望者様が絶句して帰ってしまう状態でした。
立地だけで算出された相場から大きく離れた価格と、物件特有の「クセ(デメリット)」が置き去りにされたことで、長期間全く反応がないまま時間だけが過ぎてしまっていたのです。
当社ではまず、手つかずの庭をつぶして「駐車場スペースの増設」を提案。さらに遠方で非協力的だった隣地所有者様の承諾を得た上で、売主様の費用負担(売却経費として)で木々の伐採を提案し、物件のマイナス要因を解消しました。
価格面については、当初当社が弾き出した適正査定額をお伝えしたものの、売主様としては「知人の査定額」への強い思い入れもあり、最初は当社査定より高めの価格で再スタートすることになりました。
しかし、そこから半年間反響がない状態が続き、売主様のお気持ちにも少しずつ変化が訪れます。「現実的な価格で見直そう」と納得していただき、適正価格へ値下げを行ったところ、3ヶ月後に無事成約を迎えることができました。
最初の売り出し価格は、売主様の期待や人間関係が絡むからこそ判断が難しいものです。だからこそ、現場のデメリットから目を背けず、現状を客観的に考慮したプロの査定を基準にすることが重要です。お知り合いの提示額であっても、安易な高値設定には注意し、現実的な戦略で売却に臨みましょう。
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